【DIY】第二種電気工事士だからできる7つのこと!
DIYにおいて第二種電気工事士を取得すると作業できる範囲が広がります。そのため、DIYが得意な方や興味がある方におすすめの資格です。
本記事では、第二種電気工事士取得後にDIYで行えることを7つご紹介します。資格の取扱い範囲やおすすめの工具・材料についても是非ご覧ください。
目次
01.第二種電気工事士の取扱い範囲は?
第二種電気工事士は、取得することで一般住宅や店舗など低圧(600V以下)で受電する設備の工事を取り扱える資格です。
一般住宅は、電灯回路100V・動力回路200Vで受電しているため、第二種電気工事士を取得するとDIYで電気工事を取扱う際に大きく役立ちます。
電気工事士の資格がない場合、軽微な工事には従事できますが幅が非常に狭いです。具体的範囲は次の表をご覧ください。
1 | 差込み接続器、ねじ込み接続器、ソケット、ローゼット、その他の接続器又はナイフスイッチ、カットアウトスイッチ、スナップスイッチその他の開閉器にコードまたはキャブタイヤケーブルを接続する工事 |
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2 | 電気機器(配線器具を除く)の端子に電線(コード、キャブタイヤケーブル及びケーブル含む)をねじ止めする工事 |
上記の通り、電気工事士の資格がない場合は取扱える範囲が非常に狭くなります。
このため、配線の施工や機器の取り替えまで行いたい場合は、第二種電気工事士を取得しましょう。
02.第二種電気工事士取得後にDIYで行えること7つ
第二種電気工事士を取得するとDIYにおいて以下の7点で役立ちます。
- 壁スイッチの交換・移設
- 直付け照明器具や引掛けシーリングの交換
- ダウンライトの交換・移設
- コンセントの交換・移設
- 防犯カメラの取り付け
- 屋内配線
- エアコンの取り付け
ここでは、上記の7つについてそれぞれ詳しく解説します。
壁スイッチの交換・移設
壁に取り付けてあるスイッチは、10年20年と経過するごとに樹脂プレートが黄ばみ、汚くなります。
DIYにてデザインや操作性の良い新型のスイッチを取り付けたい場合には第二種電気工事士が必要です。免状を取得することで全部自分自身で行えます。
新型のスイッチといっても価格が高いといったわけでなく、3,000円~4,000円程でデザインや機能に優れたコンセントは購入可能です。
また、デザインにはこだわらずシンプルなものがよいといった方であれば、ネットやホームセンターにて安いものは多く販売されています。
直付け照明器具や引掛けシーリングの交換・移設
アダプタ方式の照明器具であれば、電気工事士の資格がなくても交換できます。
一方で、照明器具の移設や直付けの照明器具・引掛けシーリングの工事には電気工事士の資格が必要です。
引掛けシーリングは、コスパに優れた照明取付用の器具です。照明器具にある金属部分を引掛けシーリングの穴に差し込み、指定方向にひねるだけで取り付けられます。
ただし、重量のある照明器具は重さに耐えきれず差込部分が破損して照明器具を落とす可能性があります。そういった際は、直付け照明器具を設置しましょう。
第二種電気工事士を取得すると、自身の好みや照明器具にあわせて交換・移設を行えます。
ダウンライトの交換・移設
ダウンライトは、天井に穴を開けて埋め込んでありますが、近年のものはバネで止めているだけなので、枠ごと下へ引き下げることで簡単に取り外せます。
比較的簡単な作業ですが、これにも第二種電気工事士が必要です。
各メーカーとも穴の寸法が標準化されており、φ100・φ125・φ150の三種類あります。また、LEDダウンライトの取替えも可能です。
LEDは購入費用が高い反面で電気代が白熱灯の約1/10といったメリットがあります。
省エネ効果の高いダウンライトや人感センサーを備えたダウンライトを付けたいといった場合、第二種電気工事士は役立つ資格です。
コンセントの交換・移設
壁に埋め込んであるコンセントを新しいデザインのものに交換したり、コンセントの個数を増やしたりしたい場合、第二種電気工事士が必要です。
電気工事士の資格を保有することでコンセントの交換や移設は行えます。部品はネットやホームセンターに売っており、費用としても高くありません。
また、最近は壁用のコンセントにUSBポートが付いたものが多く販売され始めました。これを取り付けることでUSB充電器が不要となり、配線がスッキリします。
USB付きのコンセントは4,000円~5,000円程かかりますが、小型家電のUSB化も進んでいる中、自分で取り付けられるのは大きな武器といえるでしょう。
防犯カメラの取り付け
ご家庭に防犯カメラを設置したい場合、防犯カメラを購入→業者に設置を依頼するといった方法が一般的です。
防犯カメラには、配線工事が不要なタイプと必要なタイプの2種類あります。配線工事が必要な場合、カメラの購入費用に加えて業者への工事費用が必要です。
ただし、第二種電気工事士を取得している場合は防犯カメラのタイプに関係なく自分で設置を行えるため、業者への工事費用が必要ありません。
DIYが得意な方で防犯カメラも取り付けたいといった方は、第二種電気工事士を取得することで幅が大きく広がります。
屋内配線
第二種電気工事士を取得すると600V以下の電気工事を取扱えるため、一般的なご家庭における屋内配線に従事できます。
屋内配線の例としては、電気を使用したい箇所にブレーカーからケーブルを繋げるための施工といったことが挙げられます。
VVFケーブルを用いて施工することが多いため、作業で行う内容としては第二種電気工事士の実技試験と近いのが特徴です。施工したVVFケーブルは、20年~30年ほど持ちます。
ただし、屋内配線を行う際には安全面を徹底して意識しましょう。
感電のリスクが付きまとうため、配線する際にはブレーカーを落とし、テスターにて電気が0Vであることを必ず確認してから行ってください。
エアコンの取り付け
第二種電気工事士があれば、エアコンの交換・取り付けも行えます。ただし、経験をあまり積んでいない方については業者へのご依頼をおすすめします。
これは、資格の有無よりも配管工事の専用工具や取り付けのノウハウ(現場経験)の方が重要視されるためです。
現場経験を積んでいる方で取り付け・交換したいといった方は、加工済みのエアコンの配線セットがレンタルサービスやホームセンターにて販売されています。
現場での経験を活かして挑戦してみるのも悪くありません。
03.DIYでよく使う便利な工具と材料を6つご紹介
ここまでで、第二種電気工事士を取得するとDIYで行える内容について解説しましたが、DIYで欠かせないのが「工具の選択」です。
現在は、電動工具が多く登場しており手動で行うよりも便利な場合があります。手動用のものでも効率性がアップする工具というのは多い傾向です。
ここでは、DIYでよく使う便利な工具と材料について以下の6つご紹介します。
- インパクトドライバー
- ステンレス製の定規
- 精密のこぎり
- 紙やすり・サンダー
- ケーブルストリッパー
- VVFケーブル
どれについてもDIYで大きく役立つものなので、是非ご覧ください。
インパクトドライバー
インパクトドライバーは、ねじを打ち込む際に使用するDIYで定番の工具です。手動ではなく電動で打ち込むため、作業効率が格段にアップします。
DIYにおいてねじの打ち込みは非常に多いです。そういった際にドライバーを使用すると時間を消費し、作業が捗りません。
インパクトドライバーの場合は、着脱式で太さの異なるドリルを装着し打ち込むため、時間を浪費することなく作業を進められます。
現場用のもので約15,000円、家庭用のものであれば約5,000円で購入できるため、DIYの効率を上げたい方は是非手に入れたい工具です。
ステンレス製の定規
次におすすめしたいのがステンレス製の定規です。プラスチックの製の一般的な定規でも使用可能ですが、長さや丈夫さの観点からあまりおすすめできません。
DIYを行う時は道具を少し粗っぽく使用しがちなので、摩耗したり割れたりしない定規が大切です。
長い寸法を測る際にはメジャーがおすすめですが、30cm程度の寸法を測る際にはステンレス製の定規をおすすめします。
L字型のものであれば綺麗に直線を引くことも可能です。壊れたりする心配もないのでDIYに集中して取り組めます。
精密のこぎり
「ピラニアソー」とも呼ばれることのある精密のこぎりは、DIYでも役立つ工具です。
刃が非常に細かいため、ザクザク切れるタイプののこぎりではありませんが、木材や塩ビ管などを精密に切断できます。
また、カッターと同じ要領で替刃の交換ができるため、切れ味の心配をする必要もありません。
DIYで木材を細かく切断する、寸法を測り精密に切断したいといった方は精密のこぎりの使用をおすすめします。
紙やすり・サンダー
紙やすりは、木材加工の最後の仕上げで役立ちます。数字が大きいほど細かく、数字が小さいほど粗いのが特徴です。
120番~240番あたりは粗い番手、240番~400番が細かい番手、600番~1,200番はかなり細かい番手の目安とされています。
240番を基準にして粗い番手から細かい番手に変えていきながら使用しましょう。手動が面倒で効率を上げたいといった方は、サンダーや紙やすりホルダーがおすすめです。
特に、サンダーは電動工具の中でもかなり扱いやすいため、DIY初心者の方でも効率よく安全に使用できます。
ワイヤーストリッパー
ワイヤーストリッパーは、電気の配線工事でケーブルを加工する際に役立つ工具です。特に、VVFケーブルの被覆を剥く効率が格段に上昇します。
ケーブルを加工する際、基本的には電工ナイフやペンチで被覆を剥き、加工するのが一般的です。ただし、この場合に力の誤りなどで心線を傷つけることがあります。
一方でケーブルストリッパーの場合は、心線の本数や太さにあわせて簡単に剥けるため、誤って心線を傷つける恐れもなくスムーズに作業可能です。
そのため、実際の現場においてもケーブルストリッパーを中心に使用している技術者は少なくありません。
DIYでVVFケーブルなどを使用した配線工事を行う場合は、あわせてストリッパーの使用をご検討ください。
VVFケーブル
VVFケーブルは、電気工事士の実技試験にも登場するケーブルです。使用する電流が15A程度であれば、VVFケーブルが多く扱われています。
施工しやすいのが特徴で、実際の現場においても頻繁に使用されるケーブルです。屋内から屋外に照明やコンセント回路を引くいったこともできます。
ただし、VVFケーブルを屋外配線する際は電線保護材が必要です。VVFケーブルは紫外線に弱く被覆のひび割れや雨の影響により絶縁劣化を起こす要因となります。
防水使用のコネクタなどを使用することで安全性が高まるため、VVFケーブルはDIYでも使いやすい電気材料といえるでしょう。
まとめ:第二種電気工事士はDIYが好きな方におすすめの資格
本記事では、第二種電気工事士取得後にDIYで行える7つを中心に、資格の取扱い範囲やおすすめの工具・材料についてご紹介しました。
第二種電気工事士を取得すると、スイッチやコンセント、照明器具などを移設・交換できるため、DIYが好きな方にはおすすめの資格です。
また、電動工具や精密のこぎり、ストリッパーなどを使用することでより精密に、かつ効率的にDIYを行えます。
自分が行いたいと考えているDIYにあわせて、便利な工具や材料を揃えましょう。