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未経験でビルメンになった際の現場での注意点7選!

未経験でビルメンになった際の現場での注意点7選!
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こんにちは ビルメンの青村です・・・と、今でこそビルメンを名乗っていますが、ほんの数年前までは全く別の業種に勤めていました。

前職では、ビルメンのように工具を持って何かを修理したりする事など、ほぼ皆無でしたし、機械や機器に関しては全く関わりがない人生だったので「VAV」だとか「PAC」と言った機器名称を言われても、ちんぷんかんぷんで、現場に出始めの頃は色々と大変でした。

今回は、僕みたいに未経験でビルメンになった際に、現場で注意するべき7点をご紹介したいと思います。この記事ではビルメンに興味があるけど、「実際未経験で入るのはどうなのかな?」と不安になっている方などの参考になればと思います。

01.その1:「楽勝!」と思うなかれ!

ビルメンになって、真っ先に思うのが「ビルメンって楽だわ〜w」という事。

ネットで「ビルメン」と検索をすると、「ビルメンは楽」という記事が多く目立ちます。特に、まだ働いた事の無い新卒ならともかく、他業種から転職してきた人間からすると、ビルメンの仕事は「前職と比べれば楽勝だわw」と思いがちです。これは、恥ずかしながら僕も最初思っていました。
しかし、よくよく考えると、最初に新人に任される仕事は

  • 管球交換
  • メーター検針
  • PACのフィルター清掃

など、いわゆるルーティーン業務ばかりです。管球交換は場所や状況によって難易度が跳ね上がりますが、新人のうちはそのような癖の強い場所は先輩がやってくれます。またメーター検針なども、不具合があれば最初のうちは先輩に丸投げして解決してもらう事が出来ます。

つまり、最初の頃は、業務に関しての責任はほぼ無く、トラブルが発生しても他の人にバトンタッチ出来るという保険があるため「な〜んだ!楽勝じゃ〜ん」と思いがちです。

ですので、「ビルメンの仕事は楽勝!」と思って過ごしていると、後に痛い目に合います。例えば、何かトラブルがあった際に「ちょっと対応よろしく!」みたいな感じで振られた際に、何も覚悟をしていないものですから「え?」と不意をつかれ、軽くパニックになります。

たしかに、何もトラブルがなければ、ビルメンの仕事は他の業種の仕事と比べると楽かもしれません。しかし、その「楽」を作り出しているのは、日々の整備や巡回、保全の賜物です。その事を忘れないで、日々の仕事に取り組んでいきましょう!

02.その2:わからなくても前線にいよう!

ビルメンになったばかりだと、本当に最初は何もわからず、何かトラブルがあっても何もする事が出来ません。

「水漏れだ!工具を用意して!」→「工具ってどこにあるんすか!?」
「じゃあ、バルブを閉めてきて!」→「バルブってどこにあるんすか!?」
「だったら報告書の作成頼む!」→「報告書ってどのフォルダに入ってるんすか!?」

・・・と、本当にマジで何も出来ません。一応先輩たちも「新人は何も出来ない」という事は認識しているのでそこまで無茶な事は言いませんが、それでも「何もわかりません」は避けたいですよね。なので、とりあえず最初のうちは、何かトラブルなどがあった場合は、先輩にくっついて自分もその仕事の最前線にいるようにしましょう。

結局のところ、ビルメンは「どれだけ現場に出たか?」で自信と力のつき方が違います。たとえ何も出来ないとわかっていても、とりあえず前線にいて工具で色々やってみたり、何か案を提案してみたりしましょう。「何もわからない人間が、口出したりして迷惑じゃない?」と思いますが、よ〜〜〜〜っぽど的を外してなければ大丈夫。もしかしたら、その一言がトラブル解決の手助けとなるかもしれません。

ちなみに、あまり前線に出過ぎると、似たようなトラブルが起きた際に「前あのトラブル対処してたよね!じゃあ後はよろしく!」と全力で頼られるようになるので、バランスは重要です。

03.その3:建物内に何があるかを把握せよ!

ビルメンは、ビル内部の全てを把握していなければいけません。知っている場所が「誰も来ないのでサボるのに最適な空調機械室」「ビルの中で1番綺麗なトイレ」だけでは目も当てられません。

まず、初めて現場に来た際は、数日間はビル内を歩き回る事をお勧めします。図面などを見るのも大切ですが、やはり足を使って色々確認しないとわからない事が多いです。

特にシャフトなども可能な限り開けて、どこに何の盤があるかを把握しておくと、点検の時などで業者に「L盤開けて」等と言われた時に、スムーズに案内できます。

ただし、注意しなければいけないのは「開けてはダメ!」な箇所もしっかり確認しておく事です。僕のビルでは、エレベーターのシャフトに続く扉は、開けるとマグネットスイッチが起動してエレベーターが緊急停止してしまいます。こういう危険な扉には「開けるな!」という注意書きが書かれていますが、すべての現場でそういった配慮がなされているとは限りません。あらかじめ先輩に聞いておくことをお勧めします。それでも不安な場合は、先輩にビル内を案内してもらうのが良いでしょう。

04.その4:朝のラジオ体操は真剣にやるべし!

皆さんは、ラジオ体操ってやったことありますか?僕はビルメンになるまで、一度もありませんでした。

ラジオ体操って「知っていて当たり前」みたいな空気で、みんな普通にやり始めるので最初はかなりビビりました。確かに、漫画とかで小学生は朝のラジオ体操に出かける・・・みたいなシーンをよく見ますが、僕の住んでいた地域ではそんなイベントは無かった為、ラジオ体操なんて半分都市伝説状態でした(笑)

とまぁ、僕がラジオ体操を知らなかったという話は置いといて(もし「自分もラジオ体操やった事ない!」という人がいたら、ビルメンになる前に覚えておきましょう、100%現場でやりますから)、ラジオ体操は、普段運動をしない人にとって、ちょうどいい運動になります。

ビルメンは、結構現場を動き回ります。とくにハシゴを使って上下に移動したり、狭いところを潜ったりなど、普段運動をしない人間にとって、案外しんどい動きが要求されます。

その為、運動不足を自覚している人は、せめて朝のラジオ体操は真剣にやりましょう。現場だと、大体やる気なさそ〜にやっている人が大半ですが、そこは恥ずかしがらずキビキビとスジを伸ばして、現場で怪我をしないように柔軟体操です。

ちなみに僕はラジオ体操をマジでやりすぎて、終わった後に息切れしまくっており、先輩に「今日はもう帰る?」と言われた事があります。やりすぎもよくありませんね。

05.その5:少しでも危険だと思ったら無理はしない!

初めてビルメンになって「よーーし!現場頑張るぞーー!!」と意気込んでいる時が結構危なくて、普段だと「危ないからちょっとやめよう・・・」と思っている作業も、「現場だとこれぐらい出来て当たり前だ・・・うぉおおお!やるぞーーーー!!ぎゃああああああ!!」となるパターンが多いです。

いくらお金をもらっている仕事であろうが、1番マズイのは「仕事が進まない」事よりも「仕事で怪我をする」事です。仕事での労災は、現場仕事では特にNGで、これが発生すると、面倒な事になります。

たとえ怪我の程度が「小指の脱臼」でも、報告書を何枚も書き、現場長は上の幹部からヒアリングを受け、怪我した本人は安全講習を数時間受け、さらに現場で「再びその事故を起こさないようにするにはどうするべきか」の提案書や改善案を何枚も出し、会社でもルールが変わり・・・とめちゃくちゃ面倒臭いのです。

なので、無理して仕事を進めるよりも、遅くなってもいいから安全で確実な作業をすべきです。現場では先輩が「はやくしろ!」と急かしてくるパターンもありますが、そういった先輩に限って何か怪我をした際「俺は急かしていない」と言うものですので、焦らず安全にやるのがベストです。

もしあまりにも急かしてくるのならば、「すみません、自分では出来ないのでお手本見せてもらえませんか?」と言ってみましょう。(ここで「僕は先輩よりも格下なので出来ません!」感を出すのがポイントです。)そうやって先輩にバトンタッチすると、僕の経験上85%ぐらいの確率で「あ〜、確かにこれは難しいな」という言葉が返ってきます。

06.その6:メモはとりあえず取っておこう!

とにかくメモ魔になりましょう。人間はどうしても忘れる生き物です。「いざ」という時に、そのメモが自分を守ってくれます。

基本的にビルメンの仕事は「やってみないとわからない」仕事が多いです。つまり経験がモノを言う職業だと、僕は思っています。

しかし、新人の頃は圧倒的に経験値が足りません。ただ、いつまでも新人でいられるわけでもありません。いずれかは一度もやったことのない作業も、1人でやらないといけない日がくるのです。そう言う時に、経験の差を埋められるのが、過去のメモという知識です。

先輩から日々の「この機器はね、昔故障してさぁ・・・、あ、その場合の対処方はここのスイッチを押して・・・」と言ったさりげない会話の中で教えてもらった事を、とりあえずメモしておけば、それだけで自分だけのマニュアルが完成します。このメモ帳は多ければ多いほどいいですし、そのメモがきちんと整理されて頭の中にインプット出来ていれば、最高です。

もしも、似たようなトラブルが発生した場合に、「もしかして、あの時の対処法で解決できるかも」とちょっとでも脳をよぎれば勝ちです。まったく何もアイデアが浮かぶのと浮かばないのでは、全く違います。新人のうちはメモを取りまくりましょう。

07.その7:その現場の過去の不具合は目を通しておこう!

歴史は繰り返す、それは現場でも例外ではありません。

過去とまったく同じトラブルは、実際のところ発生する確率は低いですが、似たような感じのトラブルは意外と発生しうるのです。その為、現場で過去にどんなトラブルや不具合があったのかを、報告書などで確認しておけば、いざという時、必要以上にアタフタしなくて済む筈です。

【その6】でも書きましたが、新人が経験値の差を埋めるには、こういった知識の部分でしかありません。知識をいくら持っていても、実際にアウトプット出来なければ、本当の実力者とは言えないかもしれませんが、しかしインプットが無ければそもそもアウトプットも不可能なのです。

最後に

以上が、未経験でビルメンになった際の現場での注意点7選となります。

未経験だと、右も左もわからない状態で不安ですが、その現場にいる先輩たちだって最初は皆、未経験だったのです。なので、未経験である事に関して必要以上に心配する必要はありません。

ただ、ビルメンになると「いつ、どこで、原因不明のトラブルが起きるかわからない」為、1日も早く経験者に近づく事は、現場や自分のために必要となってきます。その時、この7選でご紹介した事が少しでも役に立てればうれしいです。

では、ビルメンの皆様、本日もご安全に頑張っていきましょう!

Written by書いた人

青村

【取得資格】第2種電気工事士
【これだけは言いたい】タケノコなら無限に食べれる自信あり。
「ビルメン青村の日常」」も更新中!

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