無理しない節電!プロ視点で電気代の節約のポイントを解説。
「電気代を節約したいけど何をしたら良いか分からない」
「節約する上でのポイントがあったら教えて欲しい」
とお考えではありませんか?
電気代を節約する上で大切なのは、消費電力の多い家電を把握することです。消費電力と使用時間の割合が大きい家電を中心に節約を心がけましょう。
本記事は、電気代の節約方法について解説します。各家電の節約方法と節約全体で大切なポイントをプロ目線で解説するので、ぜひご覧ください。
目次
01.電力消費量が多い家電は?家電別の電力消費割合!
以下のグラフは、省エネルギー庁が公表する電力消費割合についてです。割合が多いものについては、高い電気代を支払っている可能性があります。
引用:経済産業省 資源エネルギー庁「家庭でできる省エネ」
グラフを見ると季節に関係なく、エアコン・冷蔵庫・照明の3種類が上位を占めていることが分かります。
また、これはプロからのワンポイントですが、各家電は細かく分類すると電気を熱・光・風などのエネルギーに変換するものです。
例えば、扇風機であれば電気を風エネルギーに、照明であれば電気を光エネルギーに変えているのがイメージできます。
その中でも、暖房器具やエアコンといった電気を熱エネルギーに変換する家電は、消費電力が大きくなりやすく長時間使用すると電気代が高くなりやすい傾向です。
逆に風エネルギー等の家電も節約可能ですが、高い金額での節約にはつながりません。そのため、簡単に意識できる方法を消費電力の大きい家電から実践するというのが、電気代を節約する上で大切と言えます。
02.資源エネルギー庁が公表する各家電の電気代節約方法!
先ほど、各家電の消費電力の割合について解説しました。ここでは、ワンポイントを踏まえて、以下の5つの家電における節約方法を解説します。
- エアコン
- 冷蔵庫
- 照明器具
- 給湯関係
- 待機電力
資源エネルギー庁が公表する各家電の節約方法について詳しく見ていきましょう。
①エアコンの節約方法
夏と冬にかけて消費電力の大きな割合を占めるのがエアコンです。全消費電力の中で30%以上の割合を占めています。
エアコンの節約方法ですが、主に以下の4つです。
- 電源のON・OFFの回数を減らす
- 冷房時はレースやカーテンで日差しをカットする
- 暖房時は厚手のカーテンを使用する
- 扇風機を併用して空気を循環させる
エアコンで一番電気代がかかるタイミングは「室温が設定温度に到達するまで」です。そのため、1時間程度の外出などであれば電源をつけたままの方が節約できます。
まずは、電源のON・OFFの回数を最低限にとどめることを心がけましょう。次にカーテンなどを利用して外気をカットすることが大切です。
外気をカットできないと設定温度に中々到達せず温度調整に時間がかかって電気代が高くなるということにつながります。定期的な換気は必要ですが外気をカットすることで体感温度も変わってくるので、ぜひ実践したい節約法です。
また、扇風機と併用して空気を循環させるのも大切です。特に夏であれば、エアコンを26〜28℃に設定して扇風機と併用することで約10%の節電効果を得られます。
加えてプロからのワンポイントが、扇風機を少し上に向けることです。扇風機を少し上に向けることで室内の下に溜まった冷たい空気を循環させて、室内の温度を素早く下げることができます。
実践難易度も低くいつもと同じようなスタイルで年間数千円単位の節約が見込めるので、ぜひ試してみてください。
②冷蔵庫の節約方法
エアコンに次いで消費電力の多い家電が冷蔵庫です。冷蔵庫はエアコンと違って24時間稼働していることが多いため、使用時に意識するというよりも常に自然と意識できている状態を目指すのが理想と言えます。
冷蔵庫の節約方法として挙げられるのが以下の3つです。
- 熱いものは冷ましてから保存する
- 庫内の温度設定を適切にする
- 冷蔵庫の中を整理する
カレーやシチューなど、温かいものを冷ますことなく冷蔵庫に入れてしまうと庫内の温度が上がり、冷ます際に消費されるエネルギーが多くなります。そのため、温かいものを事前に冷ましてから冷蔵庫に入れると効率的です。
2つ目のポイントとして、庫内の温度設定は季節によって適切なものにしましょう。これは一つの目安ですが、設定温度を強から中に変えるだけで大体年間62kW、金額にして約1,700円の電気代が節約できます。
加えて、冷蔵庫内は食品を詰めすぎないように整理しましょう。食品を詰めすぎると、冷蔵庫内の冷気の循環が悪くなったり食材を探す時間が長くなったりして電気代が高くなる可能性があります。
また、プロからのワンポイントとして冷凍庫の場合は、冷蔵庫の反対に詰め込むのが良いというのが挙げられます。冷凍庫内を詰めることで接触している食品同士がお互いに温度を下げて保冷しあうという効果が狙えます。
凍らしたペットボトルなどを詰め込むといった方法もあるので、ぜひ試してみてください。
③照明器具の節約方法
消費電力の多い家電のうち、3番目に多いのが照明器具です。ただし、照明器具に関しては点灯時間を短くする以外に大きな節約のポイントはありません。
無駄な照明を無くして1日の照明時間を可能な限り短くしましょう。
また、白熱電球をお使いのご家庭であればランプに切り替えることで電気代を節約できます。資源エネルギー庁によると、54Wの白熱電球を12Wの電球形蛍光ランプに切り替えた場合、年間で約2,270円の電気代を節約できるとのことです。
同様に、電球形LEDランプに取り換えた場合は、年間で約2,430円の節約につながります。
中でもおすすめしたいのはLEDランプです。LEDランプは、初期投資こそ他の照明より少し高めですが、寿命が白熱電球の約20倍、蛍光灯の約3〜4倍あります。
加えて、紫外線を出さないので虫も寄ってつきにくく、明るくなるまでの時間が非常に短いのも特徴です。現場仕事など、屋外作業の際にはLED照明の導入をおすすめします!
④給湯関係の節約方法
ここでいう給湯関係はお風呂給湯器と温水洗浄便座の2つを中心として解説します。
まず、お風呂給湯器の節約方法で簡単なのが、フタをして熱を逃がさないことと未使用時のスイッチをOFFにすることです。熱を逃がさないように、浴槽にお湯を貯めたら必ずフタをしましょう。
また、水を沸かすよりもお湯を貯める方が節約できます。そのため、浴槽に水を貯めて沸かすのではなく、お湯を貯めてフタを閉めて保温する方法を実践してください。
一方で温水洗浄便座の節約方法は、暖房便座と洗浄水の温度設定を低めにすることです。これまで解説した通り、熱関連は消費電力が大きくなるため、設定温度を下げるだけでも暖房期間で約1,000円の節約につながります。
後は、未使用時にフタを閉めるといった簡単な意識を心がけてください。
⑤待機電力の節約方法
電気代節約の中で意外と大事なのが待機電力の節約です。プロ目線でも待機電力の節約は強くおすすめします。
待機電力というのは、電気製品などの電源がオフになっている時や未使用時にも消費される電気のことです。例えば、電源がOFFでコンセントが挿入されているテレビ、未使用だけど電源タップのスイッチがONになっている家電などが該当します。
一見すると些細な電力量のように感じますが、資源エネルギー庁によると一世帯あたりの年間消費電力量の平均4,432kWのうち5%は待機電力とのこと。5%は228kWで、電気代の単価が単価27円の場合、年間6,156円となります。
睡眠前に使用してない部屋のブレーカーを落とす、電源タップや家電のコンセントを抜くといった簡単な意識で全部とまではいかないまでも、待機電力をかなり節約可能です。
難易度も低く、すぐにでも実践できるので今日から早速始めてみましょう。
03.【プロ目線で解説】電気代を節約する際の3つのポイント
電気代を節約する際に大切なポイントは、以下の3つです。
- 生活に支障がないレベルで行う
- 簡単なものから実践を始める
- 電力会社の見直しを行う
ここからは、それぞれのポイントをプロ目線で詳しく解説します。
ポイント①生活に支障がないレベルで行う
電気代の節約を目指す上で意識したいのが、生活水準を下げすぎないことです。生活のレベルを全く変えずに節約を成功させることがカギとなります。
というのも、節約は1日や数週間のレベルではなく数ヶ月単位で継続して効果を得るものです。そのため、無理をして節約をしても継続しづらく結果として有効な電気代の節約はできません。
大切なのは生活のレベルを下げることではなく、効率を上げて無駄をなくすイメージです。
本記事にある内容を参考に、各家電の効率のよい使い方を知って今まであった無駄をそぎ落とすイメージで実践すると節約が継続しやすくなるでしょう。
ポイント②簡単なものから実践を始める
電気代の節約でよくある間違いなのが、いきなり全部を実践しようとすることです。いきなり全部を始めると継続するのに面倒だと感じて続けにくくなることが予想できます。
そうではなく、まずは今すぐ意識したら実践できるような簡単なものから始めましょう。
- エアコンと扇風機の併用
- 冷蔵庫内の整理
各家電の節約方法であれば上記の内容が簡単に始めやすいため、おすすめします。
また家電の節約方法とは異なりますが、家電の待機電力を節約するため、就寝前に電気未使用の部屋のブレーカーを落とす・電源タップのスイッチをOFFにするみたいな方法も始めやすいのでおすすめです。
「塵も積もれば山となる」精神で小さな節約を積み重ね、年間を通して5,000円以上の節約を目指しましょう。
ポイント③電力会社の見直しを行う
現在、電力自由化によって大手電力会社以外にもさまざまな電力会社が登場しています。生活スタイルを全く変えずに電気代を安くしたいといった方は、一度電力会社を見直すのもおすすめです。
一般的に電力会社の電気代は「基本料金+電力量料金」で計算されます。その際、基本料金の計算として「最初の〇kWまで数百円」といった傾向が多いのですが、結構な料金を要するのが現状です。
一方で、電力の自由化とともに登場した新電力会社と呼ばれる企業では「基本料金0円」といった会社は珍しくありません。1kWあたり〇円といった単価に対して使用した電力量で電気代が算出されるといった会社がほとんどです。
そのため、電力会社を切り替えるだけで毎月の電気代を数千円単位で節約することができます。もし、毎月の電気代を安くしたいとお考えの方は、一度電力会社の見直しやプラン変更をしてみるとよいでしょう。
まとめ
本記事では、電気代の節約方法について、各家電の節約方法と節約全体で大切なポイントをプロ目線で解説しました。
家庭にある家電は、電気を熱・光・風エネルギーに変換して利便性を実現しています。中でも電気を熱エネルギーに変換するものが消費電力の高い家電です。
消費電力が高く、使用時間が長い家電を中心に節約のポイントを押さえて日常の中で効率の良い方法で利用しましょう。
本記事にある内容を参考に、自分がすぐにでも始めやすいと感じた方法を1つ選んで少しずつ習慣付けるところから始めてください。
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